Antique, Semi-Antique, Vintageの違い

アンティークという言葉は時々日常生活の中でも耳にします。正確には、古いもの全てがアンティークというわけではありません。実はアンティークという名称には明確な定義があります。イギリスでは作られてから100年以上経ったものがアンティーク、70~100年経ったものはセミアンティーク、30~70年経ったものはビンテージと呼ばれます。


当店では、主にアンティークとセミアンティークを扱っておりますが、素敵なデザインのもの、質の高いものや有名なメーカーのものは一部ビンテージも扱っています。

「アンティークは1点もの」とよく言われますが、その理由はなぜでしょうか?
昔の職人の手作りだから、というのももちろんですが、機械で作られたものであったとしても、現代に残っている品物はすべて1点ものと言えます。

たとえば100年前に同じ職人によって作られた2つの同じ品物があったとします。その2つの品物は職人の手を離れた瞬間から、異なる時間を生きることになるのです。ずっと同じ家族によって代々受け継がれ使われてきたものと、いろいろな所有者のもとで使われてきたものとでは、傷のつき方やカドの取れ方、色合いなども異なり、そのすべてが個性となります。これが「アンティークは1点もの」と言われる本当の理由です。アンティークは、その経てきた時間の長さや環境の違いによって、個々の品物の個性となり独特の雰囲気を醸し出すのです。これこそが新しいものにはない古いものだけが持つ魅力です。

昔のデザインの美しさや、そのもののもつ歴史はもちろん、長い年月を経て今ここにある、そのたたずまいがすでに美しい。そこにあるだけで、私は心が癒されるような気がするのです。

古いものは、仕入れた段階では傷や凹みなどの目立つダメージがあることが多いので、基本的には修復とクリーニングをして販売しております。ただ完全に傷や凹みなどを取り除いてしまうとアンティーク独特の雰囲気や味が失われてしまいますので、古い感じを残す為に過渡な修復(オーバーレストレーション)はしていません。